沓磐町の古社に伝わる奇祭の宵宮には、「緊縛道中」の俗称で知られる行事がある。ある史実に因むもので、参加する女子は町娘、女武者、くノ一などに扮して縄を掛けられたまま神社から城址までの道中を行列するのである。
ところがこの日には、別の言い伝えもある。即ち、町内を徘徊するある存在の姿を目にした者は、一見何のつながりもない出来事により累々と縛られてしまうというもので……。
宵宮の日に、成り行きとはいえクラスメートたちに縄を掛けた上、少々調子に乗ってしまった。
沓磐女子校水泳部に所属する淺夏澪はそれを気にしていたが、間もなく夏休みに入り、ライフセーバーのアルバイトに打ち込むこととなる。
オレンジ色の競泳水着に身を包んで監視台に座り、海水浴客の挙動に目を光らせる澪は、反対に自分を見張る者がいるのに気づかなかった。それは件のクラスメートの姉、楠木弓で……。
差分例(おもらし、明るさ等 )


